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中日新聞に掲載されました!

2021年01月21日

中日新聞に掲載されました!

「フレイル」防げ 要介護予備軍が筋トレ
新型コロナウイルス感染防止のために外出を控える人が増える中、高齢者の身体機能や認知機能が衰える「フレイル(虚弱)」を防ぐ取り組みに注目が集まっている。鍵となるのは有酸素運動と筋力トレーニング、たんぱく質の摂取。専門家は「認知症や持病を悪化させないためにも食事と運動で“貯筋”を心掛けてほしい」とアドバイスする。 (久下聡美)
 浜松市中区の女性(87)は四年ほど前にパーキンソン病を発症。庭の段差や階段で転びやすくなり、日常の複雑な動作に介助が必要な「要支援2」の判定を受けた。新型コロナの感染拡大で外出は自粛しているが、昨年六月から自宅近くの健康教室「アクティブ富塚」で、体力や筋力の強化、脳機能向上を目的に週一回体を動かす。
 教室は送迎付きで看護師や理学療法士、トレーナーが常駐。女性は体重、筋肉量、体脂肪、骨密度などを測定した後、計算や漢字の読み書きをしながら自転車型トレーニング器具を二十五分、背筋や足を鍛えるケーブルマシンを約十分、屋内外での歩行を約三十分、下半身を鍛えるクロストレーナー八分など計二時間のメニューをこなした。機能訓練指導員小倉和稔さん(32)は「この半年で筋力がつき、転びにくくなっている。利用者さん同士の会話で表情も豊かになった」と見守る。女性は「コロナにも病気にも負けない体を取り戻したい」と笑顔を見せた。
 加齢や病気で心身の活力が低下して生活機能に支障が出る一方で、適切な介入や支援があれば回復可能な状態をフレイルと呼ぶ。国立長寿医療研究センターは昨年五月、六十五歳から八十四歳の高齢者千六百人に行った調査を公表。コロナ感染拡大前と拡大後の身体活動量を調査した結果、「一週間あたりの身体活動時間」は約三割となる一時間減り、運動を意識的に実施できていた高齢者は半数にとどまっていた。同研究センターは「運動が継続できず、身体活動量が減少している高齢者が多く、新型コロナの収束後に要介護の高齢者が増加する可能性がある」と指摘している。
 浜松医療センター呼吸器内科医長で日本呼吸器学会指導医の小笠原隆医師(46)は、フレイル予防策として(1)週に二時間程度の軽い運動 (2)週に二回の筋力トレーニング (3)一日あたり体重×一・二グラムのタンパク質摂取を推奨する。「理想は一日一万歩だが、座っていることが多い方は、立ち上がり、五分の散歩でもいい。外に出て少しずつ筋肉を動かして」と話す。「身体活動性が高い人ほど、同じ病気にかかっても早く退院でき、命の危険も少なくなる。感染対策をしながら“貯筋”をしてほしい」
と呼び掛けている。

https://www.chunichi.co.jp/article/183893


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